防災設備の落とし穴!
「予備電源」や「内蔵電池」は定期的なチェックを!!
いざというときに、建造物のなかにいる人々の命を護るのが、「自動火災報知器」や「非常警報装置」、「防災用直流電源装置」といった消防設備や、防災設備です。これら設備について、つい見落としがちなのが、内蔵されている「予備電源」や「内蔵電池」の存在。
火災や震災といった災害によって電源が失われたときに確実に動作するよう、消防・防災設備には、それぞれの機器に適した蓄電池が内蔵されているのです。
これらの機器には、主に「ニッケル・カドミウム蓄電池」が使われていますが、実はこれらの電池は寿命があり、時間の経過とともに、電池容量が少なくなり、放電時間が短くなっていきます。
つまり、電池の劣化に気づかずに放置してしまうと、いざというときに装置そのものに機械的不都合はなくとも、きちんと動作してくれない危険性があるのです。
ニッケル・カドミウム蓄電池を交換する目安は、5年。 防災・消火設備の維持管理、点検の際には、内蔵されている蓄電池の製造年を忘れずにチェックしてください。
蓄電池交換の目安は、5年!!
防災設備に内蔵されている蓄電池の製造年を確認しましょう!
交換の際は、NSマークや認定証票のマークを確認!!
自動火災報知設備用の予備電源や、防火用直流電源装置の内蔵電池は、形状や定格があえば、何を使ってもいいというわけではありません。これら装置に使う蓄電池には、その機能をきちんと維持するために、消防法で技術上の基準が定められているのです。蓄電池を交換する際には、「NSマーク」のついた「受託評価適合品(旧鑑定品)」や、「認定証票」のある「認定品」をお使いください。
蓄電池における「受託評価適合品(旧鑑定品)」と「認定品」
自動火災報知設備の受信機や中継器に使われる予備電源には、「受託評価適合品(旧鑑定品)」と呼ばれる蓄電池を使わなければなりません。「受託評価適合品(旧鑑定品)」とは、消防法によって国が定めた規格に適合していることを「日本消防検定協会」が鑑定し、適合していると保証する製品のこと。これらの「受託評価適合品(旧鑑定品)」には、その証として「NSマーク」が提示されています。
一方、「認定品」とは、社団法人日本電気協会が設置した「JEA蓄電池設備認定委員会」によって、その蓄電池が消防法上の技術基準に適合していると認定された製品のこと。防災用直流電源装置に使う内蔵電池は、消防法上、この「認定品」であることが求められています。認定品の製品名や製造年月が表示されているラベルには、認定委員会が発行した「認定証票」が必ず入っています。
防災設備の蓄電池を交換する際には、「NSマーク」や「認定証票」の有無を必ず確認しましょう。